『AutoCAD』をちょっと操作するための簡易マニュアル/線を描く
平成15年3月31日作成
設備システム研究会
線を描くことは、CADの操作の中で、最も基本的なものである。
これさえ出来ればCADは使える、といっても過言ではない。
線を描くについては、『
/追加』の章でも説明しているが、ここではもう少し詳細に説明する。
線を描くには、「線分」コマンドを使う。
「線分」コマンドを使うには、画面左側の

アイコンを押すか、プルダウンメニューで「作成」→「線分」とする。
続いて、線分の端点を順次、指示する。
終了するには、「Esc」キーか「改行」キーを押す。
また、さらに続けて「線分」コマンドを使いたい場合は、「改行」キーを押す。
【参考】
通常、コマンド終了後に「改行」を押すと、同じコマンドが使える。
閉じた形を描きたい場合は、線分の端点を順次、指示した後、最後に「C」キー(Closeの意味)を押す。
これだけ出来るだけでも、ポンチ絵程度なら描けなくはないだろう。(ポンチ絵とは、イギリスの風刺漫画雑誌「パンチ(Punch)」に由来する寓意・風刺の滑稽な絵のこと。いわゆる漫画。(広辞苑による))
実務では、水平、垂直の線を描くことが多い。
線を水平、垂直にのみ描く場合は、「直交」モードにする。
「直交」モードの無効/有効を切り替えるには、画面下側の

アイコンをクリックする。
また、「極トラッキング」モードが有効の場合には、カーソルの移動が水平もしくは垂直に近いと、自動的に水平または垂直に調整される。
「極トラッキング」モードの無効/有効を切り替えるには、画面下側の

アイコンをクリックする。
なお、「直交」モードと「極トラッキング」モードは同時には有効にできない。
ちなみに、「直交」モードで四角形を描くのは、少し難しい。
最後に「C」キーを押しても台形になってしまう。
四角形を描くには、「長方形」コマンド

を使うのが素直だが、「面取り」コマンド

を使うのも汎用性がある。
「面取り」コマンドは、角を成す2本の線を指示して面取りをおこなうものだが、面取り長さを0にする(初期状態)と、2本の線を交点で結ぶ。
色や線種を変えるには、二つの方法がある。
| 長所 | 短所 | 使用するコマンド |
| 個々の線の特性を変える | 解かり易い 自由度が高い | 数が多いと煩雑 | 「オブジェクトプロパティ管理」 |
線が属する画層の設定を変える (個々の線の色や線種は「BYLAYER」とする) | 少々解かりにくい 自由度に制限あり | 数が多くても簡単 | 「画層管理」 |
「オブジェクトプロパティ管理」コマンドを使うには、プルダウンメニューで「ツール」→「オブジェクトプロパティ管理」とするか、線を指示して右クリックでポップアップメニューから「オブジェクトプロパティ管理」を選ぶ。
「画層管理」コマンドを使うには、プルダウンメニューで「形式」→「画層管理」とするか、

アイコンを押す。
既に描いた図形の点を正確に指示したい場合は、「オブジェクトスナップ機能」を使用する。
「オブジェクトスナップ機能」は、一時的に設定する方法と常時設定する方法とがある。
一時的に設定する方法は、点を指示する際に、「Shift」+右クリック(「Shift」キーを押しながら右クリック)してポップアップメニューを出し、適切な特異点を選ぶ。
常時設定する方法は、アイコン「ツール」→「作図補助設定」→「Oスナップ」とし、特異点を適宜設定する。初期状態で、端点、中心、交点、延長が設定されている。
また、無効/有効を切り替えるには、画面下側の

アイコンをクリックする。
「オブジェクトスナップ機能」が働くと、カーソル近傍の特異点が検索されてシンボル(例えば、交点の場合は×印)が表示される。
これにより、多少カーソルがずれていても、目的とする点を正確に指示できる。
これだけ出来れば、フロー図程度なら、描けなくはないだろう。
なお、フロー図のような絵を描く際には、「グリッド」と「スナップ」を使うのも便利である。
通常、両者は一緒に使う。
「グリッド」は、目盛のような配列状の点を表示するものである。
「グリッド」の無効/有効を切り替えるには、画面下側の

アイコンをクリックする。
「グリッド」の点は、表示されているだけで実体がないので、「オブジェクトスナップ」に使うことはできない。
「スナップ」は、配列状の点の上だけにカーソルの移動を制限するものである。
「スナップ」の無効/有効を切り替えるには、画面下側の

アイコンをクリックする。
また、「グリッド」や「スナップ」の間隔などを設定するには、アイコン上で右クリックし「設定」を選ぶ。
正確な寸法で線を描くことが、必要な場合も多い。
正確な寸法で描きたい場合は、座標値を入力して点を指示する。
座標値の形式は下記による。
|
絶対座標指定 |
相対座標指定 |
備考 |
| 直交座標形式 |
x,y または x,y,z |
@x,y または @x,y,z |
x,y,zはX,Y,Z軸座標。 |
| 極座標形式 |
L<θ |
@L<θ |
Lは長さ、θは角度。 角度θはX軸方向が0で反時計回り。 |
例えば、(0,0,0)、(0,0,1000)と2点を指示すれば、図面に垂直な線も描ける。
ここまで出来れば、どのような図面でも描けなくはないだろう。