| パブリックコメント概要 |
| 1999.11.30日 |
| 私達は、(社)日本空調衛生工事業協会傘下の会員企業のCAD担当者により構成された「設備CAD研究会」で、CAD利用の効率化と標準化、マニュアル作成及びCAMへの検討等の活動を行っています。 今回の「土木設計業務等の電子納品要領(案)」及び「CAD製図基準(案)」は土木に関するものであり、空調衛生設備工事業の企業である私達が直接関係するものではありませんが、今後、機械設備を含む建築に関して同様の「電子納品要領」や「CAD製図基準」の案が出てくると予想されます。 その際、今回の土木の案が基礎となり作成されるのではないかと思い、工種は異なりますが、今後の機械設備を含む建築に関する業務に対し、同様の案が出た場合を想定して今回の案に対するコメントを作りました。
「設備CAD研究会」参加メンバー
「土木設計業務等の電子納品要領(案)」
・提出物の承認に関する記述がありませんが、その取扱について述べる必要があると思います。
・報告書書式の標準化が必要と思います。
・表 1.1 共通仕様書 (P.1) 各地方建設局により共通仕様書が異なるように読めますが、これを統一する活動は行なわれているのでしょうか。 建設CALS/ECでは、本案よりも優先度が高いのではないかと考えます。地建により共通仕様に差があると受注者側での混乱が生じ問題があると思います。
・3-1業務管理項目 (p.6) INDEX.XMLに関するソフトウェア情報は不要と思います。XML文書の標準化は進んでおり、これを生成・処理するソフトのデータ互換性はかなり高いと思われます。何らかの作成ソフトを想定しているようですが、手作業でも作成し得ます。 しかし、XML文書の生成・処理・管理は、現場においてかなりの負担となり、XMLに精通している人員も多くないと思われます。 オリジナルファイル、PDFファイルから報告書管理ファイルにデータを入力する作業を軽減するための受注者側が使用するするソフトの開発も考慮される必要があると考えます。 これは、HOKOKU.XMLも同様です。 また、INDEX.XMLの内容に、「土木業務管理項目」などの工種と内容を示す情報を入れておく必要があると思います。INDEX.XMLというファイル名称は、かなり一般的なものであり、ファイルの名称のみから中身を判断することはできません。XMLファイルの識別用の情報を先頭部分に入れるべきと思います。
・ファイル形式 (p.11) 報告書オリジナルファイル形式については、受発注者双方で協議し決定するとありますが、これは、実証試験でも実際に行なわれている発注者によるソフトの指定を許容することとなる可能性が強いと思われます。 また、オリジナルファイルの提出は、発注者側の「再利用」を目的としていると明記していますが、オリジナルファイルは、元ソフトのバージョンアップなどで使えなくなったりする事もあり、データ形式の寿命は短くなる傾向にあります。よって、オリジナルファイルは「従」であり、その提出を義務づける事は望ましくないと考えます。 REPORT関連ファイルについては、標準の採用は行わないと読めますが、本来は、「当面はPDFであるが、今後、SGMLへの移行を考慮する。」などとするべきと考えます。 また、PDF以外にもフリーのビュアーソフトを持ったアプリケーションもあり、そのようなものも選択肢に加えるべきと思います。
・ファイルの命名規則(p.13) 「ファイル名から報告書である事が想定できるようにファイル名の付け方を規定した」とありますが、機械設備においては、図面・写真を除き、以下のような完成図書を提出する必要があります。これが、全てHOKOKUxx.PDFというファイル名では、わかり難いと思います。 機器完成図 (現状は、機器種類毎に製本されている) 機器取扱説明書 (機器毎に製本) 機械設備取扱説明書 機器性能試験成績書 官公庁届出書類 また、ファイル名が、8桁で制限されているのは、おそらくCD-Rへのデータ保管をISO-9660フォーマットで行なうためと思われますが、これは文書中に明示し、この制限が取り払い実際の文書内容を示すファイル名をつけるべきと思います。
・電子媒体に貼るラベルについて TECRIS登録番号の無いものやCORINS登録のものも含めた検討が必要と思います。 今後の建築等への展開を考えると土木と他の工種で異なるものを標準とするのは問題があると思います。
・使用文字 (p.19) 特殊なフォントの例として、「日本語プロポーショナルフォント」があげられていますが、OSに標準で附属しているプロポーショナルフォント(MS-Pゴシック、MS-P明朝)は、外字や機種依存文字に比べて汎用性が非常に高く、排除するべきはOS標準添付以外のものとするべきと考えます。
・写真についての留意事項 (p.53,55) P.53「「写真情報」については工事に特化した項目は記入しなくても良いものとする。」となっていますが、P.55の表の下部にあるコメントでは、「「−」の項目は記入しない。」となっています。写真情報は、施工中から作成されため、データが入ってしまっている事も考えられます。よって、P.55のコメントを、「しなくても良い」に変更すべきと考えます。
・報告書ファイルのPDF形式への変換について (p.69) しおり・リンクを設定する事となっていますが、このための作業の負荷はかなり大きいと思います。本案では、費用に関しては触れていませんが、この作業のための原価に対する裏付けが必須と思います。または、軽減するためのツールを作成する必要があると思います。 説明文が、PDFの機能に依存したものとなっていますが、PDFを推奨するのであれば、さらに解像度の数値(600dpi程度)や報告書ファイルを開いたときに100%で表示されるための設定方法などまでも決めて欲しいと思います。 「CAD製図基準(案)」 ・CAD製図基準の位置づけ 製図基準とCAD製図基準の関係がわかりません。CAD製図基準が、「CAD」により必要となる情報をまとめための基準であるなら、紙の折りたたみ方法などは不要と思います。CAD製図基準が製図基準を包含するのであるならば、製図基準と重複することは問題があると思います。
・1.2.3輪郭と余白(p.4) 余白bが20mm以上となっていますが、作図スペースが狭くなることから10mm以上とすべきと考えます。
・1.2.5表題欄 (p.6) 表題欄を標準化するとありますが、図形要素のみではなく、文字のサイズ・間隔なども同様に規定すべきと考えます。
・1.8CADデータ交換フォーマット(p.13) CADソフト固有フォーマットは、発注者によるソフトの指定を意味します。また、オリジナルファイルは、元ソフトのバージョンアップなどで使えなくなったりする事もあり、データ形式の寿命が短い傾向にあります。従って、オリジナルファイルは「従」とし、その提出を義務づける事は不要と考えます。 また、中間ファイルフォーマットは、データが完全に交換できないことが多く、正確な図面の表示が出来ません。 従って、TIFF、JPEG、PDF形式での描画可能な形式での図面提出を「主」とすべきと考えます。
・紙による成果品 (p.18) 電子納品を行なうCD-Rに紙による成果品の保管場所を記録するフィールドがありますが、CD-R提出時に、保管場所が決定しているのか不明です。また、この情報をCD-Rに保存している意味が解りません。
・図面管理項目 (p.19) ソフトウェア情報の欄は、不要と思います。
・線色 (p.27) 「作図時の背景色を黒に設定し」・・・これを指定すると、作図上は背景色を白で行なう事を前提としているソフトに対して問題が出ると思います。(これは、色の変更処置を全ての図面に対して行うこととなります。)
・ファイル名一覧 (p.50) ファイル名を8桁で納めるために、記号化を行なっていますが、結果としてファイル名から図面内容を知る事は困難となっています。 ファイル名は、図面番号+改定番号とするほうが解りやすく、図面リストにより管理するほうが実際的であると思います。
・レイヤ(p.53〜p.62) レイヤに色を設定していますが、これは、古いタイプのソフトの仕様であり、AutoCADであっても要素毎に色指定が可能です。また、設定されている色が、背景色が「黒」を前提としていますが、これも新しいCADソフトはディフォルトが白になっているものが多く問題が出ると思います。 また、出力ペン設定が線色に依存しているCADもあり、線色と線幅が対応した形で標準化が行なわれる必要があると思います。 レイヤ名を1+4+4文字で構成していますが、今後建築を含めた各分野でも共通に使える中間コード要素として基準を決めて欲しいと思います。 参考:(C-CADEC建築・設備・電気レイヤ中間コード体系等) 特に現在使われている各ベンダー&各社のCADは、各々のレイヤ定義を独自に設定しており、此を変えることは現在のCAD社会文化の生い立ちからして難しいと考えます、従って中間コードに置き換える先の仕様等が必要と思われます。
以上 |