コラム「CADとかBIMとか」

2020/06/15
非営利活動法人 設備システム研究会
三木秀樹


今どき「CADって何だ?」と質問されることは滅多にないだろうが、昔はよく質問された。
「えーと、Cはコンピュータ、Aはエイデッド、Dはデザイン、なんですよね」と答えても、「余計にわからん」と言われて困ったりしていた。
かと思えば、「Dはデザイン(設計)であるべきなのに、ドラフティング(作図)でしかないのはけしからん」というご立派なご意見もあったりした。
今でも「デザインが実現したのか」と言われると困るが、少なくともマシにはなっていると思う。製造業で実現しているようなCAD/CAE/CAMにはほど遠いが、建設業でもCADをベースにBIMがやっと普及してきたからだ。
私はもう設備屋を卒業したけど、現役の人は「CADって何だ?」に代わって「BIMって何だ?」と質問されているのかな。
「えーと、Bはビルディング、Iはインフォメーション、Mはモデル、なんですよね」と答えて、「余計にわからん」と言われて困ったりしているのかな。
あと、CADの問題はあいかわらずBIMの問題でもあるはずだから、入力に手間がかかる、入力を間違う、入力に個人差がある、などなどで、ご苦労されているんだろうなぁ。
個人的には、これらの問題は、人の介在をなくす、もしくは極限まで減らす、しか解決できないと思う。そのために、CADが世の中にまだない大昔に予言された「自動作図」の実現を早めるべきだと思う。
表 空調・衛生設備における電算機応用分野
応用分野 空調 衛生
冷暖房負荷  
ダクト計算  
配管計画  
給水計画  
排水計画  
配水網計算  
機器選定
システムシミュレーション(比較)
所要年間エネルギ  
騒音計算  
積算
工程管理、設備管理、計量管理
自動作図
出典: 早川一也ほか: 空調計画への電算機応用(特集)、(社)空気調和・衛生工学会, 空気調和衛生工学, 第47巻, 1973.7
「自動作図」の実現によって、これらの問題が解決された時、CADのDはドリーム(夢)になって、BIMは「美夢」になる。なんてね。